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現代寺院考

2018年09月24日

歴史的には、鎌倉時代以降になって、庶民に対する布教施設としての寺院が建設され始める。その後、宗派ごとに組織化され、おおむねコミュニティが造ったコミュニティのための寺とそれらを統括する本山的な宗派中枢の寺に区分することができる。

 

檀家制度 会員組織による仏教文化のクラブハウス
維持するのは広い意味での仏教文化の享受
仏教思想の学習  人生相談 コミュニティの集会 祭典の維持 子弟の教育
空間構成としては、本堂、多目的に使われる書院、多目的住居的な庫裡となる。
お寺の儀式が本堂の平面構成にあたえる影響は少なからず存在する。
 

寺院設計の際 考慮すべき問題点

  床座から椅子座に切り替えること
日常の椅子生活に慣れ、胡坐ですら、たえられないという状況が現代的。
よくある手法として、参詣者のみに椅子を提供する方法と、儀式空間である内陣を舞台のように数10cm高くして、舞台の上 僧侶側では床座様式を維持する方法
本堂では基 本的には椅子座とし、床仕上げを板張りなどとして 最大限利用時の床座の可能性も残しておく といった 椅子 床 両用の可能性によって対応
仏具、作法を考え直し、部屋の配置を考え直す。それらを一括して操作することが今日的な課題
スリッパ
これを建築的にどう扱うか 清潔で快適な床材が存在しえないか座敷、便所の入り口でどのように処理するのか。
 
  後光
本尊付近の暗闇とそこに光明をもたらす仏の関係
軒の出が深い、歴史的な日本建築寺院は、その軒の深さのため、堂内は暗闇が多く、仏は黄金であった。真言系の大日如来は太陽的な光り輝く宇宙中心的な存在であり、後光と総称される光の表明が仏の持つ重要な意味と考えられる。
しかし、現代において、本尊の意味性ゆえに閉鎖的で、暗い本堂が支持されるかというとそうではない。現代的な本堂の光明デザイン。
 
  書院における課題
機能的には、集会 接客空間であるが、儀式時においては そこが 楽屋 控室 待合室として使われ、日常的には 住職の執務室 衣装部屋としてもつかわれている
全檀家から一名が出席して会食できる広さが必要である。こちらも、続き間型の座敷群で行くのか、あるいはその両者の併用で行くのか、基本的な方針の決定に先立って、長期的な展望を把握。檀家の法要 一周忌 七回忌 法事
自宅で法事を行うことがどんどん少なくなり その結果 お寺の利用が増加してきている
書院がその集会の場所になる。書院と庫裡の分離と結合の度合いがその状況に応じて問題
書院付属のセルフサービス的な湯沸し室を設け、お寺のサービスなしで集会を成立させる。
 
  庫裡における課題
庫裡と本堂をどのようにつなぐか 公私を分離しつつ繋ぎ、繋ぎながら
公の侵入を遮断しなければならない
 
  出入り口では 霊柩車 大型車の通行も考慮して
 
  開かれた寺という課題
葬式時に 出会う場合がほとんど
檀家ではない人々とどのようなコンタクトをとるかが 開かれたといこと
 

その他 寺院の経営に直結するのは、納骨堂の存在である。納骨堂を如何に効率よく空間に配置していくのか十分検討しなければならない課題だと考えている。さらには、最近の外国人旅行者の動向を鑑みて,宿坊が今後ますます必要とされる時代がくるであろうと考えられる。これらに対する十分な検討をこれから行っていく予定である。寺院は、耐震対策を施していないものも多く、早急な対策が必要であろう。当方の事務所は、木造建築物の耐震対策に多くの実績があり、今後も、木造建築物の耐震対策は、重点的におこなっていく予定である。

 また、寺院で、企業の社員研修や株主総会等のイベントや、地域活性化のイベント、外国人を巻き込んだイベント等が、最近の社会的な事象として存在している。使わない時間帯は、広く一般人に開放し、これからの寺院のありかたを模索する必要性があると考えている。
 


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