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ネットワーク型の都市へ 1

2018年09月27日

 新長田駒ヶ林の 空き家再生を行うために、様々な検証を重ねております。    いまや、単一用途の建築でものを考える時代ではなく、複合用途の建築を考える時代になったのだと切実に感じています。   以下、様々な意見を自分なりにまとめてみました。

 
 戦後の日本では、東京都市圏をはじめとした大都市圏が大きく発展する。こうした大都市圏の成長は , 人口の自然増ばかりに起因するものではなく , 地方からの人口流入によるものであるが、この時期に全国規模の人口の再配置をもたらしたものは、日本の産業構造の転換であり、すなわち1970年代まで続いた工業型の生産体制の発達であった。労働力が集積した都心の周辺では、増加した人口を格納する器としての郊外の開発がすすめられ、郊外の拡大によって都市は肥大化を続けた。工業化の進展とともに世帯収入が増加し、女性が就労する必要がなくなったことや、第二次産業が中心の社会では、女性が肉体労働を担うことが困難だったことなどが、その理由としてあげられることが多い。  現在の都市を俯瞰的に眺めてみると、それを成立させるために、都市の外部には漁村、農村といった食料生産地、あるいは発電所などのエネルギープラントが配置され、国土はこれらを連結する流通網やエネルギー網で一様におおわれている。    機械のように効率的にデザインされた社会は、生産性を高め、急速に拡大を始めるが、それも、いつしか限界を迎え、縮小に転じる時を迎えることになる。成熟した社会の人口動態は、多生産型から少子型へと転換し、その過程で高齢化と人口減少が引き起こされる。工業化社会は、脱工業化社会へと移行し、そこで、都市は、再度の構造転換を余儀なくされる。脱工業化の進展とともに、都心の環境は改善され、都心は、今や人気の居住地となった。老朽化したオフィスビルは、改修されて住宅へと用途変更される事例も目新しいものではない。  郊外の再編も劇的にすすんでいる。郊外は居住を目的にするものであったから、そもそも郊外は、住宅と居住に必要なサービスを提供する施設を主体として形成されていた。しかし、人口の都心回帰とともに、空き室が目立つようになり、少子化も伴って、居住人数と住宅規模のミスマッチが、戸建て住宅では生じてきている。つまり、部屋の余剰が生じてきているのである。こうした空き部屋を利用して、カフェやギャラリーなど小規模な商売を始める事例も目立つようになってきている。  日本の社会状況の変化とは、 1970 年代以降の脱工業化の進展と、 2010 年前後に始まる人口減少であった。このことは、現代社会に大きな影響を及ぼしてきている。  都市の部品である、建物は、あらためて、複数の役割が与えられて、そこに新しいネットワークが上書きされることによって、空転が阻止されようとしている。複数の役割を担わされた部品は、多数の主体によって利用されることとなるのであるが、このような動きを よく「シェア」といわれる。多数の主体で都市の部品をシェアする動きは、建物に対して、単一の用途というよりも、より有機的な機能複合体へと再組織化を促進させている。  工業化という機械のイメージを借りて、高度にシステム化した社会から、個人だけに閉じることのない人のつながりを重視したネットワーク型の社会へと移行していると考えられる。
 


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